高血圧

高血圧の食塩摂取量

塩分の摂取量を減らすことは、高血圧改善の為の大きなポイントになります。それにはまず塩分について知らなければなりません。高血圧の食塩摂取量について紹介していきます。

減塩で血圧は下がります

食塩を多く含む料理
ご飯を主食とする日本の食卓には、みそ汁、漬けもの、しょうゆを使用した煮物など、食塩を多く含む料理が多く並びます。近年の日本人の食塩摂取量は、1日目~12g(厚生労働省「国民栄養調査」)となっており、世界の国々と比べても、食塩を多めに摂取しています(欧米は8~10g前後)。食塩は血圧上昇に直接的に関わってくるので、減塩をすると、血圧は下がります。また、降圧薬を服用している場合も、治療効果を高め、維持するために、減塩が必要になってきます。高血圧症の人の食塩摂取目標値は、国際基準では1日6g未満、日本でも2004年度以降のガイドラインから、1日6g未満が推奨されています。

食材に含まれる塩分も考慮しましょう

摂取量の目標値6g未満は、食卓塩や調味料など目に見える食塩に加え、肉・魚・卵など一般の食材に含まれる塩分 (ナトリウム)も含まれた数値です。現在の日本の食生活では、栄養バランスのよい食事を心がけても、食材から1日2g前後の塩分をとるとされ
ているので、残りの4gを調味料由来の塩分にあてることになります。しかし、私たちは無意識のうちに、塩分の多い調味料に囲まれ、その味に慣れています。なので6g未満を達成するのは、かなり困難なことですが、これを目標値として、少しずつ気長に減塩食に慣れていきましょう。減塩は、高血圧改善に有効なだけでなく、さまざまな循環器疾患の予防にもなります。

肥満で高血圧な人

肥満の人は、塩分をとると、食欲が増進する傾向があります。つまり、高血圧で肥満をともなっている人が減塩を行うと、血圧降下と肥満解消の総合的効果が、早期に出やすくなります。

身近な調味料・食品に含まれる食塩量

日常よく食べる食品にも、食塩が多く含まれています。加工品で食塩が多いのは、漬けもの、水産練り製品、佃煮、魚介の干物、魚の塩蔵品、肉の加工品など。食塩量の目安を知っておくと、減塩を行うのに役立ちます。
資料:文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会報告「五訂増補日本食品標準成分表」など

※調味料は計量の目安量で、加工品は1食あたりの摂取目安量で表しています。※小さじ1は5ml、大さじ1は15mlです。


調味料

天然塩

(小さじ1杯)・5.0g

精製塩

(小さじ1杯)・6.0g

しょうゆ

(大さじ1杯)・2.7~5.0g

味噌(淡色辛口)

(大さじ1杯)・2.2g

ウスターソース

(大さじ1杯)・1.5g

トマトケチャップ

(大さじ1杯)・0.5g

マヨネーズ

(大さじ1杯)・0.3g

固形スープの素

(1個4g)・2.3g

顆粒だし

(小さじ1杯)・1.5g

漬物

たくあん

(5切れ 30g)・2.1g

きゅうりぬか漬け

(5切れ 30g)・0.8g

白菜の塩漬け

(1枚 50g)・0.9g

梅干し

(親指大 1個)・2.1g

水産練り製品

かまぼこ

(3切れ 80g)・2.0g

焼きちくわ

(1/2本 60g)・1.3g

はんぺん

(1枚 80g)・1.2g

さつま揚げ

(小1枚 60g)・1.1g

佃煮

あさりの佃煮

(大さじ2強 30g)・2.2g

はぜの佃煮

(大さじ2強 30g)・1.1g

魚介のほしもの

にしん(燻製)

(30g)・3.0g

ほっけ

(60g)・1.0g

しらす干し

(40g)・2.6g

魚(塩蔵品)

たらこ

(60g)・2.8g

すじこ

(30g)・1.4g

さけ(新巻き)

(40g)・1.2g

肉の加工品

ロースハム

(40g)・1.0g

ベーコン

(40g)・1.0g

焼き豚

(40g)・1.0g